UVレジン #とは

レジン液って「レジン液」ていうものが1種類だけだと思ってませんか。

じつは大きくわけると2種類あります。

ここでは「UVレジン」について説明します。

レジン液の種類

ハンドクラフト用のレジン液の種類は、大きくわけて2つあります。

ひとつは「UVレジン」

もうひとつが「2液式(エポキシ)レジン」

どちらも、できあがる完成品が「かたまった樹脂」であることは同じ。

何がちがうかというと、硬化させる方法です。

UVレジンの特徴

光があたると硬化する

UVレジンはその名のとおりUV、つまり紫外線をあてることで硬化するレジン液です。

専用のUVライトをあてて硬化させるほか、天気がよければ太陽光でも硬化させられます。

最近はLEDライトで硬化するものも出てきました。

といってもLED対応レジンは、その名のとおりLED「対応」であって、UVライトでもLEDライトでも固まる、というものです。今のところLED専用レジン液というのは存在していませんので、あくまでもUVレジンの一種と考えていいでしょう。

硬化時間は、専用のUVライトを使えば2分から5分程度(一部、10分程度必要なレジン液もあります)。といっても2分だと仮硬化に近い感じで、やや表面にべたつきが残ることがほとんどです。

最後に5分から7分程度、長めにライトを照射すると完全に硬化します。(それでも完全には固まらないレジン液もあります)

UVレジンは紫外線にさらさなければ基本的に固まりません。

もちろん日光やUVライト以外の光にもわずかながら紫外線は含まれていますのでそのまま長時間放っておくと硬化しますが、ある程度は大丈夫なので、効果前に満足いくまで封入素材を追加したり配置をいじったりできます。

入手しやすい

UVレジンは100円ショップでも扱っています。

100均で買えるレジンは少量ですが、1本買えばミール皿や浅いモールド1つ2つは作品が作れますので気軽にお試しができます。

扱いやすい

薬液を混合する必要がありませんので、手軽に使えます。

また、時間で硬化しませんので、扱いやすいです。

固まるのが早い

UVライトを使う前提ですが、数分で固まります。

値段が高め

UVレジンは100均で入手可能なので手軽に手に入りますが、100均の商品は1本3gほどです。

金額としては高くありませんが、1本で作品1つがちょうど作れるぐらいの量です。

お試しには手軽ですが30g1000円と考えるとコスパはあまりよくありません。

それ以外でも、UVレジンはやや割高です。

最高品質と言われる清原のレジン液は55gで1600円ほど、使いやすい25gボトルで1200円ぐらい。

ただ、最近は楽天の資材ショップがこぞってオリジナルレジン液を発売しており、25gボトルでおおむね1000円弱で入手可能になっています。

収縮が大きめ

UVレジンは短時間で硬化させるため、2液レジンに比べて収縮が大きい傾向があります。

そのため、浅めのモールドやつるつるした材質の浅いミール皿などに入れると反って浮き上がってしまったり、表面にシワが寄ったりする可能性が高くなります。

写真だとわかりにくいですが、底のほうに水泡のようなものがあるのが見えるでしょうか。

これは中に気泡が入っているのではなく、表面がへこんでしまっています。

底辺が2.5cm角の極小ピラミッドモールドですが、このサイズでもUVレジンで作るとレジンがヨレてしまいました。

硬化熱がある

これも短時間で硬化する弊害で、硬化熱が発生します。

2分程度の硬化ではさほどではないですが、5分以上ライトに入れておくとけっこう熱くなります。

さすがに火傷するほどの熱さになったことは私はありませんが、ライトに入れておいた時間によってはやけどすることもないとは言えないので、気をつけましょう。

硬化不良が出やすい

UVレジンは光をあてて硬化させるレジン液です。

そのため、光があたらないと固まりません。

なに当然のこと言ってるんだというかんじですが(笑)これが案外くせものです。

思うほどには、光は届きません。

大きめの封入パーツを入れたり、封入フィルムの印刷面積が広かったりすると、その裏側が硬化できていなかったりします。

厚み5㎜ほどのモールドでも、いっぺんにレジン液を入れて硬化させると、底まで光がちゃんと届きません。

レジン液を着色した場合も、見た目は不透明色でなくても着色剤が光を阻害する場合があります。不透明色となればなおさらです。

空枠の底にしていたマステをはがしたら裏側がぐちゃぐちゃだったり、モールドから出したらべたべたしている、押したらへこんだ、など、失敗につながりかねませんし、とくに販売した場合など、お客さんが使っている最中に壊れてしまったりしてはたいへんです。

硬化不良でマステにレジンを持っていかれた例(´・ω・`)

裏側から、あるいは角度をかえて何度も光をあてる、レジン液をうすい層にして少しずつ硬化するなど、作る作品の大きさや厚みによっては対策が必要になります。

現在ではスタンダード

冒頭にも書きましたが、今、ハンドメイドで「レジン」というとだいたいがUVレジンです。

以前はUVライトが存在しなかった、あるいはあっても高価だったため、UVレジンといえば「晴れた日の昼間数時間の間に自然光で固めるもの」でした。

レジンがちゃんと固まるまで日があたり続ける場所を確保する、あるいはこまめに場所をかえたりしなくてはいけませんでしたし、風が吹いてひっくり返ったり落ちたりする事故にも気をつけなくてはいけなかったり、埃が入らないようにしながら光は遮らないようにしなくてはいけなかったり、よろず面倒だったようです。

今ではUVライトが安価で手に入り、太陽光で硬化させる必要がなくなりました。また、ジェルネイルの流行によってセルフネイル用にUVライトを持っている人も増えて、専用ライトがなくても硬化ができるようになりました。

100均で手に入ることもあって、かつてはむしろ敷居の高かったUVレジンのほうが、今では初心者向けとされています。