【ビーズ】カラー名の呪文を解き明かす

ビーズのカラー名称の、よくわからん部分を解説d(・∀・)

ビーズの色名って呪文大杉

ビーズを買うためにカラーを見る時、あるいはこういう色がほしいと思って検索した時。

とくに日本製ビーズを見るとなんか色名のあとにいろいろくっついてますよね(・x・)

というかそもそも色名はなくて番号とスキラスターABとかしかそういう書き方しかされてないこともわりとあったりします。

じつは、日本製ビーズには、正式な色名がありません(・x・)

全部、番号です。

それもメーカー間での統一がありません。

ひどい話です。

(ただし、メーカー内ではカラーは統一されてて、同じ色番号なら丸小でも竹でも特大でも同じ色です)(しかしMIYUKIのシードビーズとデリカビーズの色番号はまったく違う。これどうして統一しなかったのか開発者を小一時間)

これはなんでかというと、ビーズには(いや毛糸とかにもあるんだけど)見本帳というものがありまして。

だいたいこんなかんじの、A4の厚紙を2~3枚並べて折ったものです。

(これは今は亡き広島ビーズのもの)

これを開くと、

こんなふうになってて、びっしりと、番号ごとのビーズが10~15粒ぐらいずつ、透明なテグスで縫いつけてあります。

アップにするとこんなかんじ。

じっさい、ちょうど↑の写真にうつってますが、同じ赤系でもいろんなトーンがあります。ただ「赤」として1色あればこと足りるわけじゃない。ピンクみたいな中間色だとなおその加減は玄妙になってきます。白だって青みの白とか黄色みの白とか微妙な差があったりします。なのでいちいち名前をつけてられないっていうのもあるんでしょう。

昔は通販なんかほぼありませんしネットで色を調べるとかもできませんから、みんなこれを持ってて(もしかしたら店頭においてあったのかも)、そうねえこの色にしようかしら、じゃあこれは320番ね!とか決めてお店の人に出してもらったりメモをとって手芸屋さんにいったり、店頭になければ番号で取り寄せをしたり、していた・・・と、思われます。

自分が持ってるビーズがどれかわからない時は、ヨコに置いて目視(・x・)で見比べてどれかを判断してました。

そうなると、そのビーズが白いか赤いか黒いのかは、見りゃわかります。

問題になってくるのは、これをどういう基準で並べるか、ということ。

その時に基準になったのが、「どんな加工をしてあるビーズであるのか」だったと思われます。

ふつう?に考えると色順に並べたくなると思うんですが、それはむしろ難しいですよね。自分の持ってる限られた数のビーズだって、どう並べると自然な並び順になるのかすごく迷いますもん。

それこそ赤青黄色なんて色ならともかく、中間色になってくると、これは緑青というべきなのか青緑というべきなのか、むしろこれは緑なのか黄色なのか??みたいな問題も出てきます。

じゃあ何を基準にまとめようか、となった時に、出てきたのが加工の種類ごとだったのではないでしょうか。

じっさい、同じ色を使って作ったビーズでも、表面の加工しだいでだいぶちがうように見えますし、統一感を出したければ同じ加工のビーズで色を揃えるのが簡単です。

そして、通販ショップに並ぶようになった時、商品の説明を資料のみから作った時、ショップの人が書ける内容といったら色番号以外だと同様にそこに書いてある加工の種類だけだった、ということになるわけです(きっと)。

しかし、そうなると困るのが現代の私たち。ビーズの見本帳なんか、今どき持ってる人ほとんどいないというか、ビーズをやってるから今から買おうって考えるひとほぼいないでしょう。売ってはいあますけど、松野のやつこないだショップで見たら5000円してましたよ(・x・)

10g100円ぐらいで買えるもののカタログに5000円出すのってなかなか勇気がいりませんか。

ネットにも、もちろんカタログはあります。一覧になってるメーカーもありますし、色検索のできるメーカーもあります。カタログのpdfをダウンロードできる場合もあります。TOHOのはDL可能です。

が。

しょせん画像です。

写真です。

解像度とかいろいろありましてね。

モニターの設定なんかもあります。

昔、ある画像について話をしてるはずなのにぜんぜん話が噛み合わなくて、相手のモニターで見たら自分のモニターにうつってる画像とまっっっっっっっっっっっっっっっったくちがう色味で仰天したこともあります。そこまでじゃないにしても、pdfの画像と目の前のビーズを見比べて、すべてが絶対に同じ色味になるかというと、たぶんむりです。一部の色はだいじょうぶでも一部の色はかなり離れちゃう。

印刷でも同じです。印刷ってのは色インクを混ぜ合わせて色を出すわけなので、できる表現には限界があります。

なので、ビーズの現物を縫いつけた見本帳が一番正確ではあるんですが。

見本帳を持ってない、店頭で現物を見ない以上は、もうこれは画像を信じるしかありません。

でも。

そこに加工の種類が書いてあれば、ある程度画像を割り引いて色を推測したり、逆にこんな色でくるわけか、と推測がついたりもします。

なので、呪文を覚えておくとなにかと便利です(・∀・)

呪文(加工)一覧

というわけで代表的なものですが加工の種類を並べてみます。

スキ

これは加工というよりは種類に近いかもしれません。

透き通るのスキです。均一に、同じ色の透明色で作ってあるもの。

ちなみに無色透明は白扱いで、白スキと言います(・x・)

ギョク(オペーク)

こちらも種類に近いかも。玉のギョクです。不透明色。

絵の具の原色みたいな、ぱっきりした色、ツヤがあります。

不透明という意味の、オペークと呼ぶメーカーもあります。

アラバスター(アラバス)

ほぼセイロンなんで(↓参照)これ単体で売ってることはほぼないんですが、スキとギョクの中間。半透明の乳白色系ソフトな色合いのビーズです。

銀引き

加工の代表格のひとつ。

透明ビーズの穴の部分に銀色のメッキがしてあります。内側からきらきらするので、目立つしきれいです。

金茶銀引きとかは純金メッキだとお高いので金色の代わりに使われることも多いです。TOHOなんかはこの金茶銀引きの41番を「ゴールド」として売ってますね。

つい銀引きばっかり使っちゃう人も私だけじゃないはずw

オーロラ(AB)

これも、ビーズの加工の代表的なもの。

見る角度で虹色に見える光沢がかけられています。

Aurora Bolearis というのが正式名称で、ここからABと略します。

ラスター

AB同様光沢がかかってますが、虹色ではなくてりっとした透明な光沢のついているものです。

ABとか、ギョクとの見分けもちょっと難しいですが、まあ、そこは慣れでw

ABでもゴールド(↓)でもない有色のラスターもありますが、このへんまでくるとあんまり一般的ではないかも。

ゴールドラスター

こちらはラスターでも含金ラスターといって、金属質(金色)の光沢がかかります。

わりと褪色しやすいので使用には注意が必要です。

セイロン

アラバス(アラバスター)、つまり半透明のビーズに光沢をかけたもの。

色合いが柔らかくパステル系が多いです。きれいな色味なので気がつくとたくさん持ってたりもするかも。

なぜその加工がセイロンという名前なのかぜひ知りたい。

中染め

中染とも。

透明なビーズの、穴の部分に着色したもの。外側が透明なのでぷくっとふくらんで見えることが多いです。

着色

中染とは逆で、ビーズの表面を着色してあります。

摩擦や汗での色ハゲがかなりあるものが多いのでアクセサリーには向きません。場合によっては編んでるだけではげはげになっちゃう色も。

外銀

ビーズの外側に銀メッキをかけたもの。

有色ビーズにメッキをすることでいろんなトーンが出ます。

これも、着色ビーズ同様摩擦には弱いのでアクセサリーに使うのはやめておいたほうがさみしくなりません。

デュラコート(Galvanized)

外銀や着色(外色)を、摩擦に耐えられるように硬度の高いコーティングにしたもの。メーカーによっては外銀外色の上にもう1層透明コートをかけている場合もあります。

また、メーカーによっては亜鉛コートとしているところもあります。だいたいにおいてかなりメタリックな感じの色になります。

最大の特徴は、にもかかわらず色ハゲ色落ちがあまりないこと。つまり、アクセサリーに使えます。

金属っぽいビーズをアクセサリーにしたいなら、外銀ではなくデュラコートや海外サイトでGalvanizedであることを確認して買うといいでしょう。

メタリック

黒ビーズの表面に、各種のラスターをかけたもの。金属質の光沢が出ます。

玉虫色っぽいのはだいたいこれです。

メッキ

ビーズの表面や穴の部分に金やニッケル、パラジューム等金属メッキを施したもの。

金属質で非常に美しい光沢が出ます。高級感がすごく出ます。

が、そのぶん、お高いです。

とくに本金メッキとかになると、ふつうのビーズの5倍10倍のお値段がします。

なので本金メッキじゃなくて金茶銀引き使うわけですね(・x・)

ツヤ消し/フロスト

ビーズの表面にすりガラスのような加工を施したもの。いわゆるマット加工。

シードビーズでは、じつはあまりありません。

が、デリカビーズだとすごくたくさんあります。

シルク

サテンっぽい光沢のある乳白色のビーズ。あまり見ません。

着色中染

着色ビーズの穴の部分を別の色で着色したもの。グレーのビーズで穴の部分が黒とか、水色のビーズで穴の部分がバイオレットとか。着色がギョクなら中染の色はビーズの穴の部分にちょこっと見えるだけですが、スキに中染するとツートンカラーに見えるようになります。

ファンシーカラーなどと呼ぶメーカーもあります。

Happy Beading!(・∀・)

各種加工の名称と簡単な説明を並べてみました。

ビーズ選びの参考になりますように。